小さな約束が人生をつくる

LIFEVISIONニュースレター「縁」vol.8 2026年5月号掲載

北口本宮冨士浅間神社
富士見台駅山頂から

先日、50代の友人男性のお母様が亡くなられ、お悔やみをお伝えした時に心に残るお話をしてくださいました。
「母がいなくなって寂しいのはもちろんですが、今までしていたことができなくなって、心にぽっかり穴が空いたようで」と、その方は静かにおっしゃいました。

理由をうかがうと、「この10年くらい、毎日母に電話をしていたんです」と。どんなに忙しくても、毎朝家を出て駅まで歩く間は必ずお母様に電話をしていたそうです。

その習慣が途切れたいま、同じ道を歩くと、つい電話をかけようとしてしまう瞬間があると、どこか照れくさそうに話してくださいました。

お母様は生前、「幸せな人生だった」と話されていたそうです。

その背景には、10年間積み重ねてきた息子さんの思いが静かに流れていたのでしょう。そのお話を聞いてとても感銘を受けました。前回、丙午の年に「何に火を灯し、どんな幹を育てていくのか」をお伝えしました。それは、必ずしも大きな挑戦や華やかな出来事である必要はないのかもしれません。

自分の想いと行動を一致させ、それを継続する小さな習慣が、結果として人生の幹を支える静かな自信となり周りからの信頼を集め「幸せ感」を少しずつ育てていくのではないでしょうか。

資産形成も同じかもしれません。一度に大きな成果を狙うのではなく、「毎月これだけは積み立てる」「このルールだけは守る」と自分と小さな約束を交わし、それを続けていくこと。その積み重ねが時間を味方につけ、気づけば太い幹のような資産と安心感を育ててくれます。

「幸せも成功も技術だ」と以前学びました。自分の望む人生を意図して決めた自分との約束を、やり続ける覚悟と工夫こそが「幸せ」を形づくっていくものだと感じます。

限られた時間の中で、誰に、どんな想いの火を灯していくのか。今そばにいる人たちとの関係に、どんな年輪を刻んでいきたいのか。

その問いを胸に、これからも自分の想いと行動を一致させ幹を育てていきたいと思います。